Long Life|まだ捨ててるの?長く使える良質なもの使い続けよう
「Long life for fashion(ファッションに長い命を)」
ファッション業界は今沢山の問題を抱えてます。ファストファッションの参入で、衣類の大量生産化によるゴミ問題が深刻化しつつあるのが現状で、ファッション製品における消費は世界中で年間約1億5000万トンにのぼり、日本国内においては、洋服の廃棄が年間およそ100万トンにもおよび、新品の服は年間約10億枚も廃棄されていると言われています。
廃棄された洋服の73%が焼却または、埋め立てられ約12%がリサイクル用に回収されるが、新しい洋服として生まれ変わるものは、1%にも満たないのが実情です。そこで私達でも出来る、リペアをして長く使うという事について考えてみよう思います。
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ファッションにリペアという選択肢を
ちょっとしたほつれや、シミなどが出来たらすぐに捨てる。昔では考えられなかった習慣がファストファッションの登場で可能となりました。直すよりも新しいものを買った方が安い。そんな経験をしたこともあると思います。ある意味、感動的な話ではあるのですが、地球が今抱えている問題は、こんな人間のライフスタイルの変化によって生まれたと言っても過言ではありません。
「何を」着るかではなく、「なぜ」それを着るのか。ファッションにおいて自身がどのような消費者であるべきか。
「本当に自分に必要な物なのか?それとも、ただ今欲しいだけのものなのか?しっかり考えて購入する。」
購入するという結果は一緒かもしれませんが、購入する過程でしっかりと考えることで購入後の愛着具合が変わるものです。もちろん、そんなことに時間を割くなら別のことに時間を使ったほうがいいと言う方もいらっしゃると思いますし、その意見を否定はしません。考えるあまりショッピングやファッションを楽しめないのは、とても悲しいことなので、消費としてのファッションを楽しむ時もあっていいと思います。
しっかりと考えて購入したものを使えなくなったら捨てるという選択から、リペアをして使ってみるという選択に変えてみてはどうでしょうか?
壊れてしまったら、購入したショップに持って行く
ショップによりけりですが、購入したショップなどに直せるかどうか聞いてみると、直してくれるショップもあります。直せない場合は店員さんなどがお勧めのテイラー(リペアショップ)などを教えてくれたりすることもあります。後は友達などにも聞いてみるのも大事で、良いテイラーさんを知っていたりすることもあります。
自分で直してみる
もしもテイラーに依頼するのが難しようであれば、自分で直してみるのはどうでしょう?近年、ネットや本などで直し方などを紹介していたりするので、縫ったり、お気に入りのワッペンみたいな物を探して直す事を試してみてもいいんじゃないでしょうか?リペアすることによって自分らしい味もでる事があるのではないのでしょうか?
そんなリペア技術をブランドに落とし込むリメイクブランドも登場しています。
古着を回収してリメイクするブランドの登場
アメリカでは使用しなくなった古着などを買い取ってリメイクするファッションブランドが台頭しています。
古着を商品として販売しているのです。しかも、元々の何倍もする値段で販売している商品もあるぐらいで、ニューヨークやロスアンゼルスなどのサステイナブルファッションの先進地域などでは入手困難になるほど注目を浴びているブランドもあるのです。
リメイクブランドとして有名なのは、NY発のリメイクシューズブランド「CEEZE(シーズ)」やLA発のリメイクデニムブランド「ATELIER & REPAIRS(アトリエ アンド リペアーズ)」などが挙げられます。詳しくは別の記事で紹介しておりますので、そちらを読んでみてください。
このように捨てられる一歩手前の製品をデザイナーがリメイク・リペアして販売するという地球環境に優しいサスティナブルブランドは多くの支持を集め、今後も成長し続け、アパレル業界を牽引していくことでしょう。
また、My vintage(マイヴィンテージ)というスタイルも浸透しつつあります。My vintageとは?と思う人もいるので、My vinageについて紹介していこうと思います。
My vintageって何?
ほとんどの人が、クローゼット中に何年も着ていない洋服や靴を1枚以上は持っているのではいないでしょうか?
最近”My Vingtage”という言葉を耳にする事が増えてきました。大量生産された服などは、古着屋に持って行っても値段すらつかない物もあり、ヴィンテージ価値はなく、ただの古着といった結果になってしまう事が多いと思います。
そこで生まれたのがMy vintage。自分の持ち物の中で、思い出が詰まったアイテム。時代背景や場所などがわかる愛着のあるものがあります。決して高くない物なのに、時がたつ事や、何回も洗濯した事によって出る色あせ具合などが、味を出す洋服などもあったり、シルバー製品のように、使用していると傷も入り、くすんできたりもする物もあります。
代表的なモノが、岡山デニムです。岡山デニムは天然の染料で染められており、機械的に化学染料で染めたデニムなどと比較すると色の落ち方に個性が現れ、着る人によって経年劣化の過程が変わるため、自分のスタイルを表現できるアイテムなのです。まさにMy Vintageなアイテムといえます。
劣化することが好みでない人もいるかもしれませんが、経年劣化の具合が自分らしいスタイルになっていく。何度か着て捨てるのではなく、もう一度古いモノと新しモノを、組み合わせてみると新たな発見があったりします。何気なく一緒に着たら、ジーンズとTシャツみたいに意外としっくり着れたりもする物もあったりするので、ぜひそこから自分らしい”My vintage”スタイルを見つけ出して欲しいと思います。
時代を問わず長く使う
商品を長く使い続ける事で生まれる愛着。これからは、使い続けるという消費の形に変えてみてはどうでしょうか?
捨てるのはすごく簡単な事で、捨てるという行動をとる前に、洋服もリペアする事やMy Vintageとして使う事、リメイク商品を購入してみることで、新たな発見が生まれたり、意外な方向からのファッション製品の良さが出てきてより愛着が生まれ、ファッション製品の廃棄という大きな問題を解消できるのではないかと私は思います。
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